かつてアメリカに存在した自動車メーカー、AMC (アメリカンモーターズ) は1975年2月、グレムリンに続く新型サブコンパクトカーをリリースします。

「ぺーサー」と名付けられたそのモデルは、グレムリンに負けず劣らずユニークなエクステリア・デザインを備えていました。

3ドアハッチバック型2ドアボディは全長4,356mm×全幅1,956mm×全高1,359mmという極めてショート&ワイドなプロポーションと、極端に大きいガラスエリアが特徴でした。

一方メカニズムは保守的で、駆動方式はFR、サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン式、リアがリジッド・リーフ式というグレムリンと共通の機構が採用されました。

エンジンは当初3.8L直6OHV  (最高出力91ps) のみの設定で、トランスミッションは3速MTのほか、オプションで3速ATの選択も可能でした。

翌1976年には、オプションで4.2L直6OHVエンジン (最高出力112ps) が選べるようになりました。

次いで1977年、リアセクションを延長した3ドアステーションワゴンを追加。

さらに1978年からは、5L V8OHVエンジン (最高出力127ps) の選択が可能になりました。

そして1979年末をもって生産を終了。

直接的な後継車種は開発されず、1代限りでぺーサーの車名は消滅しました。

ぺーサーはアメリカ車としてはコンパクトな外寸ながら、フルサイズカー並みの広さを解放感を備えた室内が特徴でした。

操縦安定性と乗り心地のバランスも良く、十分以上の動力性能を備えるなど、奇抜な外観ながら真っ当なコンパクトカーに仕上げられていました。

日本ではデビュー当初3.8Lエンジン搭載車が輸入され、360万円で販売されたものの、1年ほどで輸入がうち切られました。

ここでは、デビュー当初のカタログを紹介します。

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□ AMC・グレムリン

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