最小の自動車規格、ミニカーとは?

軽自動車よりもさらに小さく、自動車として最小の規格となるのがミニカーです。
ミニマムなコミューターとして独自の魅力を持っていますが、詳細を知らない人も多いと思います。
ここではミニカーのうち、現在新車で手に入る4輪の車種を紹介しますので、参考にしてみてください。
そもそもミニカーとはどんな規格?
まずミニカーとはそもそもどんな規格なのか、簡単に紹介しましょう。
正式には「原動機付自転車・ミニカー」と呼ばれ、規格は以下のように定められています。
- 車体の大きさ:全長2.5m以下×全幅1.3m以下
- 原動機:排気量50cc以下のエンジンまたは定格出力0.6kW以下のモーター
- 乗車定員:1名
車体サイズは軽自動車よりも二回りほど小さく、原動機の規格や乗車定員は原付1種のバイクと同じです。
またミニカーには3輪と4輪の車種があり、3輪の車種についてはトレッドや車室に関する規定がありますが、ここでは4輪車のみを取り上げるので割愛します。
法的な面では、ミニカーの運転には普通自動車免許が必要で、原付免許や自動二輪免許では運転することはできません。
原動機の規格は原付一種バイクと同じですが、制限速度は60km/hで二段階右折の必要はなく、ヘルメットの着用も不要など、一般道では普通自動車と同じように扱うことができます。
ただし、高速道路や自動車専用道路を走行することはできません。
自動車税額は年間3,700円で、原付1種の2,000円よりは高いものの、軽自動車と比べると遥かに低額です。
また車検も不要で自動車重量税も課せられないなど、維持費の面で大きなメリットを持っています。
代表的な4輪のミニカーを紹介!
それでは、現在新車で手に入る4輪のミニカー12車種を紹介しましょう。
車名 / 項目 | 全長 (mm) | 全幅 (mm) | 全高 (mm) | 原動機 | 最高出力 (kW) | 最高速度 (km/h) | 価格 (円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コムス | 2,395~2,475 | 1,095~1,175 | 1,495~1,505 | モーター | 5 | 60 | 799,537~ |
アビィ | 2,150 | 1,140 | 1,350 | エンジン | 3.5 | 60 | 843,700 |
ミリューR | 2,150 | 1,140 | 1,350 | モーター | 2.5 | 60 | 832,000 |
T10 | 2,240 | 1,180 | 1,440 | モーター | 2.5 | 55 | 995,000 |
ララ | 2,245 | 1,290 | 1,570 | モーター | 3 | 55 / 60 | 968,000~ |
e-アップル | 2,245 | 1,290 | 1,570 | モーター | — | 55 | 980,000~ |
VF-4 | 2,100 | 1,170 | 1,535 | モーター | 2.2 | 60 | 880,000 |
ネクストクルーザー / ネクストクルーザーEV | 2,100 | 1,100 | 1,300 | エンジン / モーター | 4.4 (EV) | 50 | 398,000~ |
EVクラシック | 2,330 | 1,170 | 1,160 | モーター | 3 | 50 | 880,000~ |
イーモ | 2,300 | 1,090 | 1,645 | モーター | — | 45 | 699,000 |
イーモⅡRX | 2,490 | 1,180 | 1,520 | モーター+エンジン | — | 45 | 996,000 |
ビロ | 1,740 | 1,030 | 1,565 | モーター | 4 | 45 | 1,580,000~ |
原動機にモーターを用いたEVが主流ですが、アビィとネクストクルーザーは50ccエンジン搭載車です。
ユニークなのがイーモⅡRXで、走行用のモーターのほか、発電用のエンジンを搭載するレンジエクステンダー方式を採用しています。
続いて、各車のプロフィールを紹介しましょう。
■ コムス (トヨタ車体)

現在新車で購入できるミニカーのうち、唯一の大手メーカー製がコムス。
メーカーはトヨタ車の開発・生産を手掛ける完全子会社のトヨタ車体です。
現行型コムスは2012年のデビューで、セブンイレブンで配達用に使われていることもあり、見掛けたことのある人も多いと思います。
さすが大手メーカー製だけあり品質が高く、ドライバビリティも良好。
モーターの最高出力はミニカー中最強の5kWで、最高速度はミニカーの制限速度いっぱいの60km/hまで出せるため、幹線道路の走行も問題ありません。
オーソドックスな鉛バッテリーを搭載し、一充電航続距離はカタログ値で57kmですが、ミニカーの用途=近場の足であれば十分でしょう。
ドアは備わらないものの、オプションでキャンバスドアが用意されています。
ただし、エアコンやヒーターなどの快適装備は備わりません。
グレードは一般ユーザー向けのP・COMと業務用途向けのB・COM (3タイプ) があり、価格は799,537円~919,722円となっています。
全国のトヨタ系ディーラーで購入可能。
■ アビィ (タケオカ自動車工芸)

富山県に所在する小さな自動車メーカー、タケオカ自動車工芸が1982年の創業以来造り続けているミニカーがアビィです。
EVが主流のミニカーでは数少ないガソリン車で、ホンダ製の原付スクーター用エンジンを搭載しています。
最高速度は60km/hと、EVのミニカーにそん色ありません。
ただし、加速性能はEVミニカーに一歩を譲ります。
ボディはコムスと異なりフルカバードタイプで、ドアは右側のみに装備。
ユニークなのは、丸形ハンドルのほかにスクーターのようなバーハンドルも選べることです。
エアコンやヒーターは用意されませんが、デフロスターやドアに取り付ける風取入ウイングがオプション設定されています。
価格は843,700円と車格の割に高額ですが、ハンドメイドであることや、生産にあたりホンダ製スクーターを丸々購入していること (エンジン単体を売ってもらえないため) を考えれば、やむを得ないところでしょう。
タケオカ車専門のディーラーはありませんが、全国に62店の販売協力店があります。
■ ミリューR (タケオカ自動車工芸)

先ほどのアビィのEV版が、ミリューRです。
ボディは基本的にアビィと共通ですが、アビィにはないリクライニングシートが備わるため、最適なドライビングポジションが取りやすくなっています。
鉛バッテリーを搭載し、最高速度60km/h、一充電航続距離45~50kmとタウンユースには十分な性能です。
アビィと同様に丸ハンドルとバーハンドルの選択が可能で、価格はいずれも832,000円に設定されています。
価格的にも性能的にも、コムスの好敵手と言えるでしょう。
■ T10 (タケオカ自動車工芸)

先ほどのミリューRの改良版とも言えるのが、T10です。
パワートレインはミリューRと共通ながら、ボディは一回り拡大されています。
デザイン性に優れているだけでなく、大柄な人も無理なく乗れる居住性を確保。
ただボディが大柄な分車体が重く、最高速度55km/h、一充電航続距離45kmと性能的にはミリューRに一歩を譲ります。
丸ハンドル仕様とバーハンドル仕様があり、価格はいずれも995,000円。
なお以前はリチウムイオンバッテリー仕様や50ccエンジン車も設定されていましたが、現在はカタログ落ちしています。
■ ララ (タケオカ自動車工芸)

これまで紹介してきたタケオカ車はいずれもオリジナル設計ですが、このララは中国のジアユエン社製の超小型EVをベースに独自の改良を加えたモデルです。
こちらはドアが左右に備わるだけでなく、パワーウィンドウまで装備。
さらにリモコンキーや電動リモコン&ヒーテッドドアミラーを標準装備し、エアコンやパワステがオプション設定されるなど、普通車並みの装備が特徴です。
バッテリーは鉛とリチウムイオンが選択でき、最高速度はそれぞれ55km/h、60km/hとなっています。
一充電航続距離は鉛バッテリー仕様が状況により70~100km、リチウムイオンバッテリー仕様が100~150kmと十分以上の性能を確保。
価格は鉛バッテリー仕様が968,000円、リチウムイオンバッテリー仕様が1,386,000円~1,518,000円で、装備が豪華な分それなりに高額です。
■ e-アップル (アップル)

中古車販売店のアップルが販売するEVミニカーが、e-アップル。
画像を見れば分かると思いますが、基本的に先ほどのララと同じ車種です。
ただし、本国版からさまざまな改良が施されているララと異なり、日本の道交法に対応するための最小限の変更に留まります。
ララ同様に鉛バッテリー仕様とリチウムイオンバッテリー仕様があり、一充電航続距離はそれぞれ80km、120km、最高速度はどちらの仕様も55km/hです。
装備面では、ララではオプション扱いのエアコンやパワステが標準で備わります。
価格は鉛バッテリー仕様で98万円で、全国のアップル店舗で購入可能です。
■ VF-4 (EV-LAND)

東京都新宿区にあるEV専門の販売店、EV-LANDがラインナップするEVで唯一の4輪車がVF-4です。
中国製 (メーカー不明) で、リチウムイオンバッテリーを搭載。
一充電航続距離は50~70kmで、モーターの最高出力は2.2kWと控えめながら、最高速度は60km/hに達します。
パワーウィンドウやスマートキー、イモビライザーを標準装備し、冷房はオプションの専用ポータブルクーラーで対応。
ドアは左右に備わるので、乗降性も優れています。
価格は880,000円で、ネット通販での販売形式です。
■ ネクストクルーザー / ネクストクルーザーEV (ブレイズ)

EVブランドの開発会社、ブレイズが販売する主力ミニカーがネクストクルーザー / ネクストクルーザーEVです。
画像のようにジープをモチーフにしたデザインが特徴で、屋根のないオープンモデルとなっています。
原動機はネクストクルーザーが49ccエンジン+ノークラッチ3速ミッション、ネクストクルーザーEVがモーター (最高出力4.4kW) +リチウムイオンバッテリーで、最高速度はどちらも50km/hです。
ネクストクルーザーEVの一充電航続距離は約50kmとなっていますが、40km/h定値走行試験値なので、実走行で達成するのは難しいかもしれません。
装備面では、ネクストクルーザーEVのみスマートキーやブルートゥーススピーカーが備わります。
ノーヘルでオープンエアモータリングが楽しめる点で、オートバイ以上の爽快感が味わえるでしょう。
価格はネクストクルーザーが398,000円、ネクストクルーザーEVが488,000円と廉価で、全国に多数ある販売店で購入できます。
■ EVクラシック (ブレイズ)

ブレイズが販売するもうひとつのミニカーが、EVクラシックです。
1930~1960年代のスポーツカーをモチーフにしたクラシカルなデザインが持ち味で、こちらも屋根を持たないオープンモデルとなっています。
モーターの出力はネクストクルーザーEVよりも低い3kWですが、最高速度50km/hと同等の性能を確保。
バッテリーはリチウムイオンで、一充電航続距離もネクストクルーザーEVと同じ約50kmとなっています。
快適装備を一切持たないスパルタンな仕様ですが、このクルマのキャラクターからすれば問題にならないでしょう。
価格は880,000円です。
■ イーモ (田中機械)

長野県にある農機販売会社、田中機械が販売するEVミニカーがイーモ。
ベース車両は中国製で、鉛バッテリーを搭載し最高速度45km/h、一充電航続距離約40kmという性能です。
性能的に幹線道路の利用は厳しく、裏道メインの使い方に限定されるでしょう。
しかし左右のドアはパワーウィンドウ付で、サンルーフやバックカメラ、リモコンドアロックが備わるなど装備は充実しています。
エアコンの設定はありませんが、699,000円という価格設定は魅力です。
■ イーモⅡRX (田中機械)

先ほどのイーモよりも一回り大きいボディに、レンジエクステンダーユニットを搭載したミニカーがイーモⅡRXです。
レンジエクステンダーとはハイブリッド車の一種で、走行用にモーターを使用する点はEVと同じですが、バッテリー充電用のエンジンを搭載するのが相違点。
最高速度はイーモと同じ45km/hに留まるものの、バッテリー切れの心配をすることなく足を延ばせる点がイーモにないメリットです。
装備面はイーモに準じますが、USB充電機能やブルートゥースオーディオ機能が追加されています。
価格は996,000円と、イーモより30万円ほど高額です。
■ ビロ (エストリマ)

イタリアンのエストリマ社が生産するEVミニカー、ビロ (BIRO)。
ボディサイズは他のミニカーより二回りほども小さく、世界最小の自動車となっています。
最大の特徴は、固定式と着脱式のリチウムイオンバッテリーが選べることです。
そのため、戸建て住宅に住んでいる人は大容量の固定式バッテリー、集合集合住宅に住んでいる人は着脱式バッテリーという選択ができます。
最高速度は安全面を考慮し45km/hに抑えてあるので、幹線道路の利用はためらわれるところです。
一方で、一充電航続距離は固定式バッテリー仕様が100km以上、着脱式バッテリー仕様でも55km以上と十分な能力を備えています。
ボディは、ドアやテールゲートの有無など5種類のバリエーションを用意。
装備面ではエアコンやパワステ、パワーウィンドなどの設定はなく、シンプルな仕様になっています。
価格は1,580,000円~2,080,000円と、現在新車で購入できるミニカーとしてはもっとも高額です。
ミニカーはコストダウンが最大の課題か
ここまでミニカーの概要や、新車で入手可能なミニカーについて紹介してきました。
ミニカーは取り回しに気を使わずに済むコンパクトなサイズや、維持費の安さなどがメリットにあげられます。
安全面では衝突安全性の点で軽自動車などに比べ不安が残りますが、体がむき出しの2輪車よりは安全なので、必ずしもデメリットとは言えないでしょう。
それよりも、車格の割に高額な価格設定の方が問題と言えそうです。
50万円以下で買えるネクストクルーザーは別にして、約70万円~200万円という価格は軽自動車とオーバーラップしてしまいます。
純粋に性能・機能性と価格を天秤にかければ、多くの人は軽自動車を選んでしまうに違いありません。
当面の課題は、価格をせめて50~100万円の範囲内に収めることでしょう。
現時点ではメーカーの意図とは裏腹に、ミニカーは趣味性の高い、ある程度クルマ好き向けのカテゴリーになっています。
コストパフォーマンス云々などと野暮?なことを言わず、人とは違うミニマムな移動手段が欲しい人には好適、と結論づけられます。
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これでは、相場上限の査定額を望むのは難しいですね。
一方、ユーカーパックは業者が直接ユーカーパックに出品中のクルマに入札できるため、中間マージンが発生しません。
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