軽スーパーハイトワゴンの車いす移動車の使い勝手や装備を徹底比較!!

軽スーパーハイトワゴンはコンパクトなボディの割に車内が広々しているので、福祉車両にもピッタリです。
しかし車種によって広さや使い勝手、装備などが異なるので、車種選びは重要なポイントになります。
ここでは、軽スーパーハイトワゴンの福祉車両の中から車いす移動車を取り上げて徹底比較しますので、購入時の参考にどうぞ。
軽スーパーハイトワゴンの福祉車両の種類
まず、軽スーパーハイトワゴンの福祉車両には、基本的に以下にあげる2種類があります。
- 体が不自由な人が車いすごと車体後部から乗り込める「車いす移動車」
- 体が不自由な人は回転しながら昇降する助手席に乗り込み、車いすは折りたたんで車体後部に積み込む「昇降シート車」
車いす移動車は、体が不自由な人が自力で移動するのが困難なケースに向いています。
ただ、健常者が後席に乗ることも考え折りたたみ式のリアシートが付いている場合が多いのですが、シートのクッションが薄く足元のスペースも狭いので、乗り心地はイマイチです。
一方、昇降シート車は、体が不自由な人が少しの距離なら自力で移動できるケースに向いています。
リアシートはベース車両と同じなので、後席の居住性が車いす仕様車より優れている点がメリットです。
今回はこの2タイプのうち、各メーカーの車いす移動車を比較します。
車いす移動車3台を様々な観点から比較!
軽スーパーハイトワゴンで車いす移動車が設定されているのは、N-BOX、タント、スペーシアの3台です。
車いす移動車の呼び方はN-BOXが「車いす仕様車」、タントが「スローパー」、スペーシアが「WITHシリーズ」となっています。
N-BOX 車いす仕様車

タント スローパー

スペーシア WITHシリーズ

この3台を、さまざまな観点から比較していきましょう。
■ 適合する車いすのサイズは、車種によりまちまち
車いす移動車を選ぶ場合は、まず使っている車いすがその車種に積めるがどうかが重要なポイントになります。
車種によって積める車いすのサイズが異なるので、事前に確認が必要です。
では、各車が積める車いすのサイズの限界値を見てみましょう。
車いすのサイズ / 車名 | N-BOX | タント | スペーシア |
---|---|---|---|
全長 (mm) | 1,380 | 1,150 (※リアシート取外し時:1,245) | 1,230 (※リアシート無車:1,320) |
全幅 (mm) | 665 | 680 | 660 |
着座全高 (mm) | 1,290 | 1,375 | 1,380 |
3台を比べると、N-BOXは長い車いすに対応する反面、高さが制限されます。
逆にタントとスペーシアは、高さには余裕がある一方で、長さの制約がN-BOXよりも厳しいのが特徴です。
使っている車いすのサイズにより、必然的にどれかの車種に決めざるをえないケースもあるでしょう。
■ 車いすの積みやすさはスペーシア WITHシリーズがリード
車いす移動車には、どの車種も車いすを車内に乗せるためのスロープと、車いすを引っ張り上げるための電動ウインチが装備されています。
スロープの耐荷重は3台とも200kg、ウインチの耐荷重は3台とも120kgです。
介護を受ける人が体の大きい人でも、問題なく使用できるでしょう。
スロープの突出長 (車体からはみ出す長さ) やバックドア開口部のサイズは、車種によりまちまちです。
スロープがあまり長くはみ出さない方が使い勝手がよくなりますし、開口部が大きいほど車いすでの乗車が楽になります。
ここで、3台のスロープの長さと開口部の大きさを見てみましょう。
項目 / 車名 | N-BOX | タント | スペーシア |
---|---|---|---|
スロープ突出長 (mm) | 1,360~1,365 | 1,080 | 860 |
開口部高さ (mm) | 1,305 | 1,390 | 1,410 |
開口部幅・最大 (mm) | 1,070 | — | 1,030 |
開口部幅・最小 (mm) | 685 | 700 | 680 |
3台を比べると、スロープ突出長が一番短いのはスペーシアで、一番長いN-BOXとは40cmもの差があります。
また、開口部高さが一番大きいのもスペーシアです。

対してN-BOXはスロープ突出長がもっとも大きいだけでなく、開口部高さが一番低い数値です。
そしてタントは、スロープ突出長と開口部高さがスペーシアとN-BOXの中間の数値になっています。
開口部幅はタントの最大値が未公表となっていますが、3台に大きな差はないと見ていいでしょう。
車いすを載せたり降ろしたりするときの使い勝手は、こうした数字を見る限りスペーシアがベストと言えます。
次に、車いすを実際に車内に載せるまでの手順が、車種によって差があるかどうかを見てみましょう。
手順 / 車名 | N-BOX | タント | スペーシア |
---|---|---|---|
ステップ1 | スロープ (荷室床) を引き起こし、引き出しながら接地させる | スロープを引き出しながら接地させる | スロープを設置させる |
ステップ2 | 主電源スイッチをオン、ベルトフリースイッチを約1秒長押ししてウインチベルトを引き出し、車いすにセット | ウインチベルトフリースイッチを長押しししてウインチベルトを引き出し、車いすにセット | ベルトフリーボタンを押してフリーモードに切り替え、ウインチベルトを引き出して車いすにセット。 |
ステップ3 | ワイヤレスリモコンを操作し、車いすを所定の位置まで引き上げる | ワイヤレスリモコンを操作し、車いすを所定の位置まで引き上げる | ベルトフリーボタンを再度押してウインチモードに切り替え、ワイヤレスリモコンを操作して車いすを所定の位置まで引き上げる |
ステップ4 | 車いすを固定ベルトで固定、リモコンの「入」ボタンを押して固定されていることを確認する | 車いすに固定ベルトをかけ、電動ウインチで固定 | 車いすに固定ベルトをかけ、たるみをとったらリモコンの「入」ボタンを押して固定 |
車種により多少手順に違いはありますが、おおむね同じような操作方法となっています。
慣れてしまえば、どの車種でも戸惑うことなく操作できるはずです。
総合的に車いすの載せやすさを検証すると、開口部の高さなどの数値の点で、スペーシアがややリードというところでしょう。
■ グレード体系はN-BOX 車いす仕様車が充実
続いて、各車の車いす移動車のグレード体系を見てみましょう。
〇 N-BOX 車いす仕様車 全8タイプ
・G・スロープ 1,647,000円
・L・スロープ 1,766,000円
・L・ターボ ・スロープ 1,947,000円
・カスタム L・スロープ 2,007,000円
・G・スロープ 4WD 1,768,000円
・L・スロープ 4WD 1,887,000円
・L・ターボ ・スロープ 4WD 2,068,000円
・カスタム L・スロープ 4WD 2,128,000円
〇 タント スローパー 全8タイプ
・L 1,565,000円
・L ターンシート仕様 1,665,000円
・X 1,740,000円
・X ターンシート仕様 1,840,000円
・カスタム RS 2,000,000円
〇 スペーシア WITHシリーズ 全3タイプ
・ハイブリッドG リヤシート無車 1,583,000円
・ハイブリッドG リヤシート付車 1,618,000円
・ハイブリッドX 1,754,000円
N-BOXは全グレードに4WDが設定されている点が大きなメリットで、雪国のユーザーはN-BOXを選びたくなるでしょう。
またターボエンジン搭載グレードも用意されているので、高速道路を利用する機会が多い人にも対応します。
タントには4WDの設定はありませんが、ターボを望むユーザーにはカスタム RS系で対応。
スペーシアはグレードが少ないうえ4WDやターボの設定もなく、FF+ノンターボしか選択肢がありません。
■ 装備が一番充実しているのはタント スローパー
福祉車両でも、いや福祉車両だからこそ余計に安全装備や快適装備は重要です。
この項目では3車種から人気グレードをピックアップ、それぞれの安全装備や快適装備を比較します。
比較するのは、以下のモデルです。
- N-BOX 車いす仕様車 L・スロープ (1,766,000円)
- タント スローパー X (1,740,000円)
- スペーシア WITHシリーズ ハイブリッド X (1,754,000円)
機能 / 車名 | N-BOX | タント | スペーシア |
---|---|---|---|
自動ブレーキ | 〇 | 〇 | 〇 |
誤発進抑制機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
アダプティブクルーズコントール | 〇 | × | × |
サイドエアバッグ | △ | 〇 | 〇 |
カーテンエアバッグ | △ | 〇 | × |
助手席側パワースライドドア | 〇 | 〇 | 〇 |
運転席側パワースライドドア | △ | 〇 | × |
運転席シートヒーター | 〇 | 〇 | 〇 |
助手席シートヒーター | 〇 | 〇 | × |
サーキュレーター | × | × | 〇 |
360°スーパーUVカット&IRカットガラス | 〇 | 〇 | × |
〇:標準装備
△:メーカーオプション
×:設定なし
まず予防安全装備ですが、クルマや歩行者との衝突回避を支援する自動ブレーキ (衝突被害軽減ブレーキ)や、ペダルの踏み間違いによる急発進を防ぐ誤発進抑制機能は、3台とも標準装備です。
しかし先行車に自動追従走行を行うアダプティブクルーズコントロールは、N-BOXにしか付きません。

予防安全装備だけで評価すれば、N-BOXがベストです。
一方エアバッグに関しては、側面衝突時に乗員を保護するサイド&カーテンエアバッグが標準装備されるタントがもっとも充実しています。
どちらもメーカーオプションになってしまうN-BOXや、カーテンエアバッグが付かないスペーシアは、衝突安全性の面でタントに一歩を譲ります。
安全装備の総合評価は、アダプティブクルーズコントロールこそ付かないものの、エアバッグが充実しているタントをベストにあげます。
次に快適装備に関してですが、ドアノブに触るだけで電動開閉できる便利なパワースライドドアは、助手席側は3台とも標準装備です。
運転席側はタントのみ標準装備で、N-BOXはメーカーオプションで付けることができます。
スペーシアのみ、運転席側パワースライドドアの装着は不可能です。
そして冬場の快適なドライブにかかせないシートヒーターは、N-BOXとタントが運転席と助手席に付くのに対し、スペーシアは運転席にしか付きません。
スペーシアの助手席に人を乗せた場合、ドライバーは自分だけ暖かい思いをすることに引け目を感じてしまいそうです。
その代わり、スペーシアにはエアコンの風を室内に循環させるサーキュレーターが付きます。

車内スペースが広い分、室温にムラが生じやすい軽スーパーハイトワゴンにとって、サーキュレーターが付くのは大きなメリットです。
そして、日焼けの原因となる紫外線を約99%カットするスーパーUVカットカット機能と、室温上昇の原因となる赤外線を有効にカットするIRカット機能は、N-BOXとタントはすべてのガラスに付きます。
ただ1台スペーシアだけは、後席回りのガラスに紫外線を約90%カットするUVカット機能しか付きません。
快適装備の総合評価ではタントがベストで、スペーシアは少し見劣りします。
安全装備と快適装備をトータルすると、オプションを何も付けない状態ではタントがベストです。
それでいて価格が3台の中で一番安いことも、タントの魅力にあげられます。
スペーシアは価格が一番高いのに装備が物足りないことを考えると、コストパフォーマンスが劣ると言わざるを得ません。
N-BOXは、オプションのSRSサイド&カーテンエアバッグと運転席パワースライドドアを付ければ装備面で最強になりますが、価格が大きくアップしてしまうのが難点です。
車いす移動車のベストチョイスはタント スローパー!
車いすの積みやすさや装備、価格などをトータルすると、3台の中で一番おすすめできるのはタント スローパーです!

価格の安い割に安全装備や快適装備が充実している点が、高く評価できます。
ただし、あくまでも車いすのサイズが適合することを前提としたチョイスです。
もし4WDが必要ならN-BOX一択になりますが、使っている車いすが積めない場合は、車いすを買い替えるしかありません。
スペーシアは、車いすの積みやすさは評価できるものの、カーテンエアバッグがないことや、価格が割高なことから評価は低くなってしまいます。
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